キャリアアップを狙うなら社労士に挑戦してみるのもオススメ

キャリアアップを狙うなら社労士に挑戦してみるのもオススメ

経理担当者で意外と持っている方が多いのが「社会保険労務士」の国家資格です。
なぜ経理が社労士?社労士は人事の資格…?と思われる方もいますよね。
経理職は、人事部と関わりが多い部門でもあります。また、企業によっては経理と人事が同じ部門に設置されている場合もあります。
実は、経理職のキャリアの選択は経理だけではありません。経理職というバックグラウンドを元に企業の他のポジションでも活かせる経験を積んでいます。
経理での仕事の基本は、会社のお金の流れを理解することです。お金の流れを知ることは、役職が上がればあがる程、評価される能力になります。

この記事では、
・なぜ経理担当者が社労士なのか
・社労士について 
ご説明します。経理職で今後のキャリアアップにお悩みの方の参考になればと思います。

なぜ経理担当者が社労士なのか?

なぜ経理担当者が社労士なの…?と思いますよね。会計と人事では畑が違うと。しかし、実際に経理を担当してみると人事部門との繋がりが多いことに気づかれるでしょう。
経理担当者が社労士を目指す理由は、経理が嫌いだからというわけではありません。
いずれ管理部のトップに就きたい、社内での仕事の幅を広げたいという気持ちからです。
経理の専門知識と経験は、会社で重宝されます。もし将来的に経理の業務以外にも仕事の幅を広げたいと考えた時、バックオフィスとして人事労務の知識を身につけることは仕事の幅を広げます
。また、社労士の知識を持てば将来に管理部のトップにつくには十分な知識となるでしょう。

社労士とは

社労士の正式名称は、「社会保険労務士」国家資格です。
社労士の主な仕事は、
・企業の労働環境を法令に則って運用されるようにアドバイス
・就業規則の作成
・労働関連法令や社会保障法令に関する書類作成の代行
・給与計算
・会社と社員のトラブルの相談役
など、人事に関する専門知識を持って仕事をしています。社労士は、人事または経営者との接点が多いです。他、企業以外だと年金事務所で年金の相談業務なども行います。

試験概要

社会保険労務試験の概要についてご説明します。社会保険労務士試験は、年に1回。毎年8月の最終日曜日に実施されます。試験科目は、以下の8科目です。

・労働基準法及び労働安全衛生法
・労働者災害補償保険法
・雇用保険法
・労務管理その他の労働に関する一般常識
・社会保険に関する一般常識
・健康保険法
・厚生年金保険法
・国民年金法

択一式は7科目10問(10点)と選択式8科目1問(5点)の満点110点の試験です。
合格基準点は、実施年度により異なり合格発表日に公開されます。合格率は、約7〜9%とされていますが、近年の合格率は下がっているため、一層難易度の高い試験とされています。

社労士試験を受験するためには以下の受験資格が必要です。
【学歴】
・学校教育法(昭和22年法律第26号)による大学、短期大学若しくは高等専門学校(5年制)を卒業した者
・上記の大学(短期大学を除く)において学土の学位を得るのに必要な一般教養科目の学習を終わった者上記の大学(短期大学を除く)において62単位以上を修得した者
・旧高等学校令(大正7年勅令第389号)による高等学校高等科、旧大学令(大正7 年勅令第388号)による大学予科又は旧専門学校令(明治36年勅令第61号)による専門学校を卒業し、又は修了した者
・上記にあげる学校以外で厚生労働大臣が認めた学校等を卒業し又は所定の課程を修了した者 

【実務経験】
・労働社会保険諸法令の規定に基づいて設立された法人の役員(非常勤の者を除く。)又は従業者として同法令の実施事務に従事した期間が通算して3年以上になる者
・国又は地方公共団体の公務員として行政事務に従事した期間及び特定独立行政法人、特定地方独立行政法人又は日本郵政公社の役員又は職員として行政事務に相当する事務に従事した期間が通算して3年以上になる者
・社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人又は弁護士若しくは弁護士法人の業務の補助の事務に従事した期間が通算して3年以上になる者
・労働組合の役員として労働組合の業務に専ら従事(いわゆる「専従」という。)した期間が通算して3年以上になる者又は会社その他の法人(法人でない社団又は財団を含み、労働組合を除く。以下「法人等」という。)の役員として労務を担当した期間が通算して3年以上になる者
・労働組合の職員又は法人等若しくは事業を営む個人の従業者として労働社会保険諸法令に関する事務(ただし、このうち特別な判断を要しない単純な事務は除く。)に従事した期間が通算して3年以上になる者

【国家試験合格者】
・社会保険労務士試験以外の国家試験のうち厚生労働大臣が認めた国家試験に合格した者
・司法試験予備試験、旧法の規程による司法試験の第一次試験、旧司法試験の第一次試験又は高等試験予備試験に合格した者
・行政書士となる資格を有する者
引用:社会保険労務士試験オフィシャルサイト(http://www.sharosi-siken.or.jp/exam/shikaku.html)

企業内社労士としての役目

社労士の多くが、就職先として選ぶのは社会保険労務士事務所、社会保険労務士法人、会計事務所などの士業をメインの業務として行なっている法人です。
しかし、社労士の活躍の場は事務所だけではありません。「企業内社労士」という役割があります。法的な部分で社労士としてできることは、企業内でも事務所でも変わりません。しかし企業内社労士が社内にいることで、会社側のメリットは増えます。
例えば、社労士しか申請ができない補助金の申請などがあります。社内に社労士がいればアウトソーシングするより費用を抑えられます。もし、経営者側と社員の間でトラブルが起きた時など、社内で勤務している社労士であれば、中立な立場に立ってトラブルを解決することができるでしょう。など、企業側としても費用の面から考えたとしても社内に社労士がいることは、アウトソーシングするよりスムーズに対応できることが増えます。そのため企業内社労士は、企業で重宝される立場です。

さいごに

この記事では、「経理担当者がなぜ社労士なのか」「社労士について」書かせてもらいました。経理職に就職した時、経理部のキャリアには天井があると思ってしまうこともあるでしょう。まずはしっかり経理の経験と知識を身につけることで、天井を感じることは少なくなります。
経理の経験を十分に積むことで、会社にとって次自分がどんな知識を身につければ、キャリアアップできるのか気づくことができるでしょう。経理職のキャリアの選択は意外と多いです。社労士の資格取得も、キャリアアップの方法の1つです。
経理職の経験と社労士の資格を持てば、今の会社での昇級はもちろん、転職でも有利になるでしょう。

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