経理初心者が初めて担当する3つの業務(現金・支払い・仕分け)

経理初心者が初めて担当する3つの業務(現金・支払い・仕分け)

経理部門が担当する業務は、いずれも会社経営を続けていく上で欠かすことができない重要な業務です。そのため、経理業務を担当したことのない方にはハードルが高いように感じられるかもしれません。
経理初心者が主に担当する最初の業務は主に「現金の管理 (現金出納)」 「支払い業務」「仕分け入力」です。もちろん、規模の小さい会社であれば最初から担当する業務は他にもたくさんあるかもしれませんし、規模の大きい会社であれば3つのうち1つを担当してその業務のエキスパートになる可能性もあります。どちらにしても、これらの3つの仕事内容を理解しておくと、経理の仕事の全体像が把握しやすくなり今後の業務がスムーズに行えるでしょう。今回は、経理初心者が初めて担当する「現金の管理 (現金出納) 」「支払い業務」「仕分け入力」の3つについて、詳しくご紹介していきます。

現金の管理(現金出納)

まず初めに紹介するのが、現金の管理 (現金出納) です。経理部門で担当する経理業務には大きく分けて「日常業務」「月次業務」「年次業務」があります。経理初心者が担当するのは基本的には「日常業務」であり、現金管理業務もその一部です。現金は会社にとって重要な資産であり、現金管理業務は重要度が高いと言えるでしょう。現金管理業務は、現金の出し入れを記録して現金出納帳を作成し、帳簿上の残額と実際の現金残高が一致していることを確認する業務です。現金管理業務で最も大切なのは、伝票や清算書または領収書と引き換えに現金を出金するということです。これを怠ってしまうと現金残高と現金出納帳の不一致が起こってしまった場合に、原因を把握するための証拠がなくなってしまいます。現金管理業務の例として多いのが、社員の経費精算業務です。その場合は経費精算書の内容を確認して問題がなければ現金を出金し、その内容を現金出納帳に記録していきます。最近では預金口座への振込も増えているため、会社によっては現金管理業務を行う機会が少ない会社もあります。

小口現金

現金管理業務には、現金とは別に小口現金と呼ばれるものがあります。これは経理部門だけではなく営業部門などその他の部署でも日常的に発生する少額の支払いに備えて、各部門の小口現金管理者に一定金額を現金で前渡ししておく制度です。少額支払いの例としては、切手代や電車の運賃、文具費用などが挙げられます。小口現金管理者は経理部門の現金管理と同様、現金出納帳を作成して残高の管理を行います。

支払い業務

経理初心者が担当する業務として、2つ目にご紹介するのが支払い業務です。支払い業務は文字通り、仕入れ先に代金を支払う業務のことです。支払い業務の流れについて、順を追って見ていきましょう。まず、経理担当者は受け取った支払い依頼書や仕入れ先からの請求書を見て、支払い日の確認を行います。支払い先ごとに支払い日が異なっているため、支払い漏れがないよう支払い予定表を作成することもあるようです。次に、実際に支払いの振込作業を行います。今までは銀行に直接振り込み作業をしに行っていましたが、最近は取引銀行と提携してネットバンキングで振り込み作業を行っている会社も多くなっているようです。振り込み作業が終了したら、担当者は出金伝票に必要項目を記載します。最後に、過去の取引と出金金額を確認してどの取引に対する出金であったのかを確認する「出金の消し込み」を行い、未決済の取引がないかを確認して、支払い業務は終了します。

仕訳入力

経理初心者が担当する業務として、最後にご紹介するのが仕訳入力です。「仕訳」とは、簿記の基本ルールであり、経理業務を行う上で理解しておかなければならないとても重要な概念です。会社では、毎日お金やものの出入りが頻繁に生じます。経理部門ではそのやり取りを伝票に記入するのですが、その際に伝票の左側 (借方) と右側 (貸方) を区別して記入していきます。この左右に区分けするルールが仕訳です。例えば、会社で使用する消耗品を現金1万円で購入した際には、「(借方) 消耗品1万円 (貸方)現金1万円」と仕訳されます。この例のように、取引には得たものと失ったものの2つの側面が必ず存在するという「取引の2面性」があり、それを記録するのが仕訳入力です。仕訳入力は最終的には会社の決算資料になる重要な業務であり、ルールをきちんと理解し実践していくことが必要と言えるでしょう。

まとめ

今回は、経理未経験者が初めて任せられる主な業務について3つご紹介しました。経理部門の仕事は会社におけるお金の流れを正確に数値化し、管理することです。1つ1つの業務内容は毎日こつこつと積み重ねていく業務が多く、あまり華やかさは感じられないかもしれません。しかし、経理部門で作成される決算書などは会社の今後の方針を決定する非常に重要な資料であり、経理未経験が担当する業務もその一端を担っているのです。今回ご紹介した業務以外にも、経理部門での業務はたくさんあります。与えられた仕事はきちんと遂行しつつ、チャンスがあれば今まで経験のない業務にも積極的に挑戦していきましょう。

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