クラウド会計ソフトとは?メリット・デメリットを解説!

従来ソフトにない便利さの一方、経理経験者には気になる点も

2013年頃から急速に普及が進むクラウド会計ソフト。現在の利用者の多くは個人事業主ですが、法人でもクラウド会計ソフトを導入する企業は徐々に増えてきています。今回は、クラウド会計ソフトとはどんなものか、そしてそのメリットとデメリットについてお話ししていきますね。

 

クラウド会計ソフトとは?

「クラウド」はよく聞かれるようになった言葉ですが、どんな意味かご存知でしょうか?
簡単に説明すると、個別のパソコンにソフトをインストールしなくても、インターネットを通じてサービスや機能を利用できるシステムのことを言います。多くの人が普段から利用しているGmailやLINEのほか、iCloudやGoogle Driveなどもクラウドサービスの一種です。

主なクラウド会計ソフトとしては、「freee」「マネーフォワード クラウド会計」「弥生会計オンライン」の3つが挙げられます。

法人ではインストール型の会計ソフトを利用している企業がまだまだ多いですが、中小企業を対象とした2017年の調査では、14.5%がクラウド型を利用しているとのデータが出ています。この数字は年々少しずつ増えており、今後も中小企業を中心に、クラウド会計ソフトの導入が進んでいくと思われます。

 

クラウド会計ソフトのメリット

インターネットに繋がっていれば、どの端末でも利用できる

ソフトをインストールする必要がないため、IDとパスワードがあればどの端末からもアクセスすることができます。パソコンはもちろん、スマホやタブレットからも閲覧・入力が可能です。ソフトがインストールしてあるパソコンがあるオフィスにいなくても、出張中や在宅でもデータにアクセスできる自由度の高さは大きなメリットと言えるでしょう。リモートワークとの相性もよいですね。
また、データがインターネット上で管理されているため、紛失や盗難の心配もありません。手動でのバックアップやソフト更新の必要がなく、管理の手間を省くことができます。

銀行口座やクレジットカード、さまざまなサービスとの連携

クラウド会計ソフトの大きな特徴として、銀行口座やクレジットカードとの連携が挙げられます。口座の入出金やカードの利用履歴は自動で会計ソフトに反映されるため、入力業務を大きく減らすことができます。
また、POSレジや請求書システム、給与計算システムなどさまざまなクラウドサービスと連携できるため、計上漏れや入力ミスをなくすことができます。

複数人で同じデータを見ることができる

インターネット上でデータを一元管理しているので、同じデータを複数人で確認することができます。上司や経営者などが必要なタイミングでデータを確認することも、クラウド会計ソフトなら簡単にすることができます。
また、インストール型のソフトの場合、外部の税理士などにデータを確認してもらう際にはバックアップを取ってデータをメール添付で送付といった作業が発生することが多くなります。しかし、クラウド型なら常に最新のデータを確認することができるため、契約している税理士・会計士などと企業とのコミュニケーションもスムーズになります。

 

クラウド会計ソフトのデメリット

インターネットのトラブルがあると使えない

インターネット上で会計データが管理されていることによるメリットは多々ありますが、逆に言えば、インターネットにつながらなければ利用ができないということになります。また、システムトラブルやサーバ更新など、ソフト側の事情で使えない状態になるということも想定されます。

経理経験者には使いづらく感じることも

多くのクラウド会計ソフトは、簿記知識があまりない人でも直感的に入力しやすい設計となっていることが多いようです。インストール型の会計ソフトは、定形仕訳入力など、経理担当者が素早く入力できる仕組みが多くあります。経理業務に慣れた人にとっては、クラウド会計ソフトはインストール型と比較して操作が回りくどく感じることがあるかもしれません。
また、インターネット上で操作する仕組み上、インストール型より画面表示が遅く感じるなど、処理に時間がかかると感じる場合もあるようです。
インストール型の会計ソフトを使い慣れた経理担当者にとっては、クラウド型は最初は使いづらさを感じる場面が多くなるかも知れません。

ランニングコストがかかる

インストール型会計ソフトは、一度ソフトを購入したら次に買い替える時までは費用が発生することがありません。しかし、クラウド会計ソフトは基本的に月・年単位で利用料がかかってきます。

 

まとめ:会計ソフト動向も気にしておこう!

クラウド会計ソフトをまだ利用したことがないという人も多いかも知れません。しかし、中小企業では少しずつ普及が進んでいるため、転職先で、また自社の会計システム入れ替えで利用する機会が訪れる可能性があります。日々進歩していく会計ソフトの世界、ぜひその動向はときどきチェックしてみてくださいね。

 

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