経理初心者での転職に会計事務所を選択肢に入れてみては?

経理初心者での転職に会計事務所を選択肢に入れてみては?

経理の仕事に就きたいなと思った時、会計事務所への就職を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
会計事務所は、関わった経験がないと、どんな仕組みで、どんな人たちが働いているのか。むしろスペシャリスト集団のイメージが強く未経験が入れるような場所ではない。そんな風に思われている方が多いのではないでしょうか。
簿記2級を取得しても「経理・未経験」での転職活動が思うようにいかない方もいるかと思います。全体の求人の割合の中でも経理職の募集は、決して多いとは言えません。
経理職は、常に募集されている営業職に比べると狭き門です。しかし、管理部の専門職のため男女ともに人気のある職種のため倍率も高いでしょう。
もし、経理の仕事に就きたいと考えるのであれば、会計事務所の求人もチェックしてみることをオススメします。この記事では、会計事務所についてご紹介します。転職活動の参考にしてください。

会計事務所とは

会計事務所とは、公認会計士や税理士が代表者として運営しています。事務所の多くが10人以下の小規模の事務所です。社員は有資格者、または資格を持たない人がそれぞれの役割に応じた仕事をしています。名前に「会計」が入っている通り、企業の会計に関する業務全般を請け負う会計のプロフェッショナル集団です。

会計事務所の仕事内容

会計事務所の仕事は、会計と一言に言っても多岐に渡ります。仕事内容の特徴は、会計事務所(税理士)のみに許される3つの独占業務があることです。独占業務とは、税理士法により税理士にしか行うことのできない業務のことを言います。

独占業務1.税務代理

税務代理とは、税理士が本人(納税者)に代わって税金等の申告を税務署等に行うことです。
前提として、税金は自己申告で収めるもの。しかし実際は、税理士や会計の仕事に関わらない限りは税に関して、自分で解決できるという方は少ないでしょう。
企業の法人税などになると、額が大きくなり、複雑にもなるため自分(自社)で行うことは難しいと判断するのが一般的。また、税理士が税務調査などの対応ができるのも「税務代理」が独占業務として認められているからです。

独占業務2.税務書類の作成

税務書類の作成とは、税務署等に提出する、納税に関わる資料の作成を税理士が行うことです。税金の申告と同じように、前提として資料作成も納税者(本人)が行います。しかし書類が複雑になり手間もかかる、そのため税理士には税務書類の作成が独占業務として認められているのです

独占業務3.税務相談

税務相談とは、税金に関する(計算方法、申告方法、書類提出方法等)ことに関して相談を受けることです。

独占業務以外の仕事

会計事務所の仕事は、独占業務だけではありません。他にも企業の会計に関わること全般を会計事務所で請け負っています。例えば、
・記帳代行
・月次年次決算書類の作成
・経営に関するコンサルティング業務
・節税対策
・資金繰り、銀行対応
・振込作業等
などです。

会計事務所で働くメリット2つ

会計事務所で働くメリットを2つご紹介します。

経理に必要な知識がバランスよく身につく

会計事務所で働く場合、企業単位で任せられることが多いです。そのため、企業で必要な経理に関する知識・経験をバランスよく、尚かつ早く身につけることができます。
企業経理の場合は、経理職といえども総務や雑務の業務の割が多または分業制を取っている場合、企業の経理全般の経験を積むには相当な時間がかかるでしょう。

資格取得に理解がある

会計事務所は、事務所内に有資格者が多いほどクライアントからの評価は増します。クライアントも「税理士」と肩書きがつくだけで安心するものです。そのため、税理士試験を目指す場合、事務所も理解があり応援してくれるでしょう。事務所によっては試験1週間前を試験勉強に充てるため休暇をくれる事務所もあります。
会計事務所へ入社後、税理士を目指す方も多くいるようです。

会計事務所で働くデメリット2つ

会計事務所で働くデメリット2つをご紹介します。事務所によっても異なる場合もあるため面接で事前に確認して納得してから入所(入社)を決めてくださいね。

入社時の給与が安い

社会人経験があり、未経験で経理職へ転職する場合、企業に比べ会計事務所の給与水準は低いです。これは、税理士の資格を取得していた場合も同じ。無資格だから低いというわけではありません。
会計事務所では、最初は勉強中という認識のため低いです。そのため最初は、業務時間に見合わない給料と思い、辛いと感じることもあるかもしれません。
しかし経験を積んだり、資格取得できた場合には、企業に比べ昇級率が高い場合が多いです。

個人の裁量に任せる部分が多い

会計事務所では、企業単位での担当制をとるため、担当している企業に合わせて仕事を進める必要があります。そのため、社内のメンバーとスケジュールを調整して仕事を進めるのではなく、自分と企業のペースで仕事を進めることが多いでしょう、なので、個人の裁量に任される部分が増えるため自分の仕事をコントロールする能力が必要です。

さいごに

この記事では、会計事務所についてご説明しました。待遇や福利厚生、職場環境でみると、きっと企業の方が会計事務所に比べ条件が良いと思います。会計事務所をおすすめできるのは、経理としてキャリアを積みたいと考える人です。会計事務所で得た専門的な会計知識は、将来的に企業経理として転職をしたいと考えた時にも有利に働くことでしょう。

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