企業会計の基礎となる企業会計原則とは

企業会計の基礎となる企業会計原則とは

「企業会計原則」という言葉をご存知ですか?もしかすると、企業の経理担当者でもあまり馴染みのない言葉かもしれません。なぜなら、それぐらい企業会計の考え方の基礎となっているからです。そのため改めて企業会計原則といっても説明が難しいでしょう。
この記事は、経理・財務・会計の仕事に関わりがある方向けに企業会計原則の一般原則について書かせてもらいます。

まずはじめに、企業会計原則とは?

会社の会計は、会計基準に基づいて行われます。これは、企業が正しく経営活動を行うために、業界問わずどの会社にもあります。会計基準の元になるものが「企業会計原則」です。言葉を聞くとわかりづらいですが、経理・財務・会計に携わる人であれば、実は会社の会計として当たり前のことが定められています。

企業会計原則・一般原則8つ

一般原則の8つをご説明します。

1.真実性の原則

“企業会計は、企業の財政状態及び経営成績に関して、真実な報告を提供するものでなければならない。”
財務諸表の作成時、事実の記録に基づくだけでなく、数値の算定に当たり「会計処理方法選択(減価償却費の方法など)」や「見積もり(引当金など)」が発生するため計算結果は会社によって異なります。そのため、真実性の原則で言っている「真実」は「相対的真実」のことです。
簡単に言うと、「嘘はつかないで」ということです。

2.正規の簿記の原則

“企業会計は、すべての取引につき、正規の簿記の原則に従って、正確な会計帳簿を作成しなければならない”
内容は、一定の要件(網羅性・検証可能性・秩序性)を満たした会計帳簿の作成すること。すなわち複式簿記によって会計帳簿を作成するという意味です。また、会計帳簿を基に財務諸表を作成するということになります。
簡単に言うと、「しっかり簿記をやりましょう」ということです。

3.資本利益区別の原則

“資本取引と損益取引とを明瞭に区別し、特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない”
資本剰余金は資本取引から生じた剰余金です。利益剰余金は損益取引から生じた剰余金(利益の留保額)です。そのため発生源泉・性質が異なるので区別しましょう。ということになります。
・資本取引とは、損益取引以外で純資産の増減を伴うものをいいます。例えば、新株発行です。新株を発行すると資本金という純資産が増加しますよね。
・損益取引とは、利益を増減させる取引をいいます。例えば売上です。仮に売上しかない場合、売上を計上すると利益が発生します。利益は損益計算書から貸借対照表の純資産の部の繰越利益剰余金になります。

4.明瞭性の原則

“企業会計は、財務諸表によって、利害関係者に対し必要な会計事実を明瞭に表示し、企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない”
財務諸表を利用する人たちが、適切な判断ができるよう正しい数値であるべき必要がある、ということです。

5.継続性の原則

“企業会計は、その他の原則及び手続を毎期継続して適用し、みだらにこれを変更してはならない”
財務諸表の比較可能性、経営者の利益操作を排除する観点から規定されています。具体的には、会計は減価償却費の計算方法などに関し、複数の規定から選択する必要があります。一度選択した計算方法を毎期変更してしまうと、利益の額が変わってしまうためです。
例えば減価償却費の計算方法を定率法と選択していたものを2年目は定額法に変更した場合、定率法を適用した場合よりも減価償却費は少なくなり利益が多くなります。
毎期計算方法などを変更できると利益操作につながってしまう恐れがあります。
※正当な理由がある場合は変更はできます。

6.保守主義の原則

“企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性のある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない
適正な期間損益計算の観点から、主観的な見積もりや判断を行う際に、収益・資産については控えめ。費用・負債については積極的に計上するのは企業の財務的健全性を確保するためです。ただし、過度に保守的な会計処理は真実性の原則に反するため認められていません。

7. 単一性の原則

“株主総会提出のため、信用目的のため、租税目的のため等種々の目的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場合、それらの内容は、信頼しうる会計記録に基づいて作成されたものであって、政策の考慮のために事実の真実な表示をゆがめてはならない。”
財務諸表を提出先(株主総会・租税目的など)により異なる形式で作成が可能です。会計帳簿は正規の簿記の原則に則ったもので記載内容は単一の信頼しうる会計記録に基づき、財務諸表を作成しなければなりません。つまり二重帳簿を禁止しているということです。

8.重要性の原則

“企業会計は、定められた会計処理の方法に従って正確な計算を行うべきものであるが、企業会計が目的とするところは、企業の財務内容を明らかにし、企業の状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにすることにあるから、重要性の乏しいものについては、本来の厳密な会計処理によらないで他の簡便的な方法によることも、正規の簿記の原則に従った処理として認められる。重要性の原則は、財務諸表の表示に関しても適用される。”
重要性は、利害関係者の意思決定に影響を及ぼすかどうかを量的重要性と質的重要性の観点から判断します。例えば、何十億と売上を計上している会社の数千円という貯蔵品(切手・商品券など)の会計処理方法を買入時に費用処理するなどです。

まとめ

企業会計原則は簿記の理論の一番最初に学習します。基本となる考え方です。実際、会計に関する仕事に携わっていると、当たり前のことと思うでしょう。
企業会計原則の根本の考え方は、
・財務諸表利用者の意思決定を謝らせないようにしましょう
・利益操作はやめましょう
ということです。そのように考えると、企業会計原則に記載された内容はわかりやすいかと思います。

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