スキル 2018.07.23 keirikaikei

経理職での初転職。会社の選び方が経理職のキャリアを決める

経理職での初転職。会社の選び方が経理職のキャリアを決める

未経験で経理職に転職する方の多くは、とにかく経理として転職できれば成功と思っていませんか。確かに経理職の求人のほとんどは、経験者向けが多く未経験求人は少ないかもしれません。
高望みしては、未経験での経理転職は難しくなる部分もあります。しかし経理と一言に言っても、
会社の規模や、業種によって業務内容は異なります。転職活動を始める際、経理職として
どんなキャリアを積みたいかとキャリアプランを考えることは大切です。
この記事では、初めて経理職に転職する方に、一度は考えて欲しい経理職のキャリアプランについて書いています。

経理職で入る1社目が経理キャリアではとても重要

経理職だけに限った話ではないのですが、最初に入社した会社が、後のキャリアに大きく影響します。特に経理職の場合は、会社規模や業種によって次の転職先が絞られてしまう傾向が強いです。
そのため、経理職として入社する1社目はとても重要です。経理職を1度経験することにより、次の転職では経験者として転職活動ができます。応募できる会社が増える反面、経理経験者となると、対応可能な業務により応募のできる会社が決まります。
経理職は、実務経験を積めば積むほどに専門性が高くなるという特徴がります。専門性が高くなるため、経験者になったからといって一概に応募できる会社が増えるわけではないことが、経理職での注意ポイントです。

どんな規模の会社でどんなキャリアを進みたいか

経理の基本的な仕事内容は、法律に定められた通りに処理することが大前提となるためどの企業も同じと言えます。しかし、会社規模により対応する業務が異なります。

上場企業

上場企業の経理職の特徴は、一言で言うなら「経理の専門家」です。上場企業のほとんどが大企業。経理の人数も多く、業務範囲は細分化されているため、業務範囲は狭くなります。けれど、より専門的な知識を身につけます。
上場企業ならではの経理の仕事内容は、有価証券報告書、決算資料等の提出。連結決算や税効果会計などです。より専門的な知識が必要となります。
また、上場企業ならではの監査法人対応も経理担当者の重要な仕事です。
上場企業では、株式が公開されています。そのため、株主全員が会社関係者とは限りません。また、資金集めの方法の一つに新株発行という方法があります。
決算資料などは、外部の方が自社の株を購入するかどうか検討する際の、重要な書類です。当たり前ですが利害関係者（ステイクホルダー）にとって的確な判断ができるよう正しい数字を出すことを求められます。

中小企業

中小企業の経理職の特徴は、一言で言うなら「経理知識のあるなんでも屋」です。中小企業では経理部がなく、管理部または総務部の一部に経理担当が数名いるという会社もあります。そのため経理担当者の業務内容は、上場企業に比べ多岐にわたります。例えば、給与計算や、備品の発注業務など上場企業や大企業では、人事や総務が担当する業務までが経理担当者の仕事となる場合もあります。
中小企業の経理は、社長との距離が近いため、会社が変わっていくのを実感できたり、自分の仕事の結果が見えやすいという一面もあります。

IPO準備企業

IPO（Initial Public Offering）は、新規公開株のこと。会社を上場させるということです。企業はIPO準備期間に入ると、社内の管理体制の強化や、外部との連携が増えます。IPO前後でしか経験できない経理の仕事も多くあり、業務としては大変ですが、経理として貴重な経験ができます。IPO経験がある経理担当者少なく、転職の際、評価されます。同じくIPO準備企業への転職が有利になります。

業種による違い

経理業務は、業種による業務（処理方法）の違いもあります。キャリアプランへを考えると、転職では、同業種での転職することが有利になりおすすめです。
そのため、経理への最初の転職の際、少しでも業界や、会社のビジネスモデルに興味が持てる会社を選ぶと良いでしょう。例えば、モノ作りをしているか、していないか。モノ作りをしている会社では、原価計算が発生します。原価計算がある業態はモノを作っている業種のみとなります。このように業種により、経理処理の特徴が異なります。もしビジネスモデルに興味がある分野が見つからないということであれば、業界研究をしてみることがおすすめです。経理職として長くキャリアを積むには大切なことです。

経理職にプラスで持っていた方がいい資格

経理職でキャリアアップを望むなら以下の資格取得を目指すと良いでしょう。

税理士

経理職のキャリアアップの一つに税理士があります。会計事務所で働いたり、独立する予定はなくても、「企業内税理士」というポジションがあります。企業内税理士の仕事内容は、勤める会社により異なります。経理業務全般の責任者になる、または、金融系の企業は、相続税などの税金に関する担当者になる場合もあります。

社会保険労務士

中小企業の場合は、経理担当者が管理部や、総務に在籍する場合があります。この場合、部門全部を把握できる能力がある方は重宝されます。また、中小企業は、経理が給与計算なども担当する場合もあるため、労務の知識があると仕事に役立てることができます。
将来的に管理部のトップになりたいと考える方は、社会保険労務士の資格を持っていると役立つでしょう。

さいごに

この記事では、初めて経理職に転職する際の企業の選び方のポイントについて書きました。
未経験の場合、まず経理職に転職することを最優先に考えがちです。しかし経理職に転職した後もキャリアは続きます。転職後キャリアアップを目指し、再度経理職で他者へ転職する可能性もあります。転職するという可能性も含め、経理職で最初に入る会社は、経理職のキャリアをスタートさせる上でとても重要です。ぜひ、転職活動を始める前に経理の仕事内容について調べてみてくださいね。

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